この記事の要約
- Understandはデフォルトでクラウド型ライセンスマネージャー(ライセンスポータル)に接続する
- オンプレ型ライセンスマネージャー(Icarus)に接続するには
und -setlicenseserverで接続先を変更する必要がある - GUIで「サーバーレスポンスなし」エラーが出る場合、コマンドラインで設定したユーザーとGUI起動ユーザーが異なっている可能性がある
- ポート番号は認証用ポート(デフォルト443)を指定する。WebPort(デフォルト80)ではない
はじめに
お客様から以下のようなお問い合わせをいただくことがあります。
「コマンドラインでは認証できたのに、UnderstandをGUIで立ち上げると『サーバーレスポンスなし/ライセンス認証に失敗しました』と出て認証に失敗する」
この設定は間違いやすく、お問い合わせが多いポイントです。本記事では、フローティングライセンスにおける接続先ライセンスサーバーの設定手順と、よくあるトラブルの原因を解説します。
なお、本記事に関連するFAQも併せてご確認ください。
関連FAQ
前提知識:ライセンスマネージャーの種類
Understandのフローティングライセンスでは、以下2種類のライセンスマネージャーに接続できます。
| 種類 | 名称 | 接続先 |
|---|---|---|
| クラウド型 | ライセンスポータル | SciTools社が用意するクラウドサーバー |
| オンプレ型 | Icarus | お客様環境に構築したライセンスサーバー |
デフォルトではライセンスポータル(クラウド型)に接続します。 オンプレ型のIcarusに接続する場合は、以下の手順で接続先を変更する必要があります。
IcarusとUnderstandクライアントの組合せについては、IcarusとUnderstandの対応バージョン一覧をご確認ください。
設定手順
事前準備
- 管理者権限なしの状態でコマンドプロンプトを起動してください
- Understandのインストールディレクトリにパスが通っていることを確認してください
稼働環境はこちらをご確認ください: 最新版 / 旧バージョン
注意: ライセンスポータル(クラウド型のライセンスマネージャー)に接続したい場合は、以下の手順中
und -setlicenseserverを実行しないでください。
設定手順(Understand 7.2 の場合)
whoami
und version
und license -enabledoptions
und -resetlicenseconfig
und -setlicenseserver (ホスト名)
und -setlicensecode (ライセンスコード)
und license -enabledoptions
設定手順(Understand 7.0 の場合)
whoami
und version
und license
und -resetlicenseconfig
und -setlicenseserver (ホスト名)
und -setlicensecode (ライセンスコード)
und license
und license の -enabledoptions はUnderstand 7.2以降で利用可能なオプションです。Understand 7.0ではこのオプションは存在しないため、単に und license としてください。
各コマンドの説明
| コマンド | 目的 |
|---|---|
whoami | コマンドラインの実行ユーザーを確認する。GUIのログインユーザーやUnderstand GUIの起動ユーザーと一致しているか確認する目的(und.exeの実行ユーザーとunderstand.exeの実行ユーザーが異なる場合、上述で解説したLicense.iniが異なるユーザーのものを参照している形になるため、設定が反映されません) |
und version | Understandのビルド番号を確認する。PATH変数の参照順により古いバージョンのund.exeが起動している場合があるため、念のため実行 |
und license / und license -enabledoptions | 現在のライセンス状態を確認する |
und -resetlicenseconfig | クライアント側のライセンス設定をリセットする |
und -setlicenseserver (ホスト名) | 接続先ライセンスサーバーを設定する |
und -setlicensecode (ライセンスコード) | ライセンスコードを登録する |
ライセンス設定の保存場所
ライセンス情報は以下に保存されています。
%APPDATA%\SciTools\License.ini
これはWindowsのログインユーザーごとのユーザーフォルダー内です。起動ユーザーが異なる場合は、ユーザーごとに個別に保存されます。
und -resetlicenseconfig はこの License.ini の内容をリセットします(License.ini を手動で削除した場合も同様にリセットされます)。
よくあるトラブルと対処
GUIで「サーバーレスポンスなし/ライセンス認証に失敗しました」になる
原因: コマンドラインでライセンスを設定したユーザーと、GUIでUnderstandを起動しているユーザーが異なっている。
対処: whoami コマンドで確認したユーザーと、GUIの understand.exe を起動しているユーザーが一致しているか確認してください。ライセンス設定はユーザーごとに %APPDATA%\SciTools\License.ini に保存されるため、異なるユーザーで設定しても反映されません。
ポート番号の指定を間違えている
原因: und -setlicenseserver でWebPort(ブラウザーアクセス用)を指定してしまっている。
誤った例:
und -setlicenseserver myserver:8080
正しい設定:
und -setlicenseserver myserver
und -setlicenseserver myserver:443
Icarusの settings.dat には以下のポート設定があります(Icarus 1.3.x以降は4項目、1.2.x以下は2項目)。
| settings.dat の項目 | デフォルト値 | 用途 |
|---|---|---|
| Port | 443 | 認証用ポート(und -setlicenseserver で使用)。0~65535の範囲で任意に変更可能 |
| SecureWebPort | 443 | WebブラウザーからIcarus管理コンソールへセキュア接続(HTTPS)するときに使用するポート番号。Port と同じ番号に設定可能で、0~65535の範囲で任意に変更可能。※Icarus 1.3.x以降で追加 |
| EnableWebPort | 0 | WebブラウザーによるIcarus管理コンソールの非セキュア接続(HTTP)の許可設定。0(False)または1(True)を設定する。 ・ 0(False):非セキュア接続は無効。WebPort へのアクセスはすべて SecureWebPort にリダイレクトされる・ 1(True):非セキュア接続も許可。自己署名証明書の警告を回避できない場合に使用する(リダイレクトは行わない)※Icarus 1.3.x以降で追加 |
| WebPort | 80 | WebブラウザーからIcarus管理コンソールへ非セキュア接続(HTTP)でアクセスするときに使用するポート番号。Port および SecureWebPort とは異なる番号に設定する必要がある。0~65535の範囲で任意に変更可能 |
(参考)各ポートの詳細については、「Understand ライセンスセットアップマニュアル(Icarus フローティングライセンス)」の「Icarusライセンスマネージャーの使用ポートを変更する」(P.43)をご参照ください。
und -setlicenseserver (ホスト名) でポート番号を付記しない場合、自動的にデフォルトの443が使用されます。認証用ポートをデフォルトから変更していない場合は、ホスト名のみの指定で問題ありません。
認証用ポートを変更している場合のみ、以下のように指定してください。
und -setlicenseserver myserver:ポート番号
おわりに
今回はUnderstandフローティングライセンスの接続先設定についてご紹介いたしました。
その他、ご不明な点やご質問などありましたら、SciTools 製品カスタマーセンター までお気軽にお問合せください。
