Understandプロジェクトファイルの移動や共有をしやすくする

Understandプロジェクトのソースコードファイルへのパスは、初期設定では絶対パスですが、相対パスへ変更できます。相対パスにすることで、Understandプロジェクトのファイルを他のユーザーと共有することや、ソースコードファイルを移動してもUnderstandプロジェクトを変更せずに使用できるなど、ポータビリティが高まります。

ソースコードファイルへのパス設定は、以下から選択することができます。

  • 絶対パス
  • 相対パス
  • 名前付きルート(相対パスの一種)
    • 名前付きルートをUnderstandで定義
    • 名前付きルートをOS環境変数で定義

以下、各々の具体的な設定方法と特徴をご紹介します。

ポータビリティの設定方法

メニューから[プロジェクト]-[プロジェクトの設定] で [Understandプロジェクトの設定]ダイアログを開き、[ファイル]-[ポータビリティ]を選択します。

次に[ファイル ポータビリティ モード]で以下のいずれかを選択し[OK]をクリックします。

  • 絶対パス
    ソースコードファイルを絶対パスで参照します。初期設定です。
    ソースコードファイルのパスが変わると、パスは無効になり、再設定が必要となります。
  • 相対パス
    ソースコードファイルをudb ファイル(Understandプロジェクトファイル)からの相対パスで参照します。
    udbファイルとソースコードファイルの相対パスが変わらないようにセットで移動すると、移動先でもプロジェクト変更なしで利用できます。
    例えば、異なる環境へUnderstandプロジェクトをそのまま移動したい場合に便利です。
  • 名前付きルート
    ソースコードファイルを”名前付きルート”からの相対パスで参照します。名前付きルートは環境変数のような名前とパスの情報をもつ変数で、[名前付きルートの編集]ボタンから設定します。
    例えば、プロジェクトを複数ユーザー間で共有する場合に便利です。詳細は後述します。

上記の選択により、[Understandプロジェクトの設定]ダイアログにあるソースコードファイルのルート表示が以下のように変化します。同ダイアログの[OK]をクリックし、再解析が行われると設定が完了します。

名前付きルートの設定の詳細

名前付きルートの定義方法は、Understandで定義する方法、OS(Windows、Linux、Macなど)の環境変数で定義する方法の2つあります。以下のように設定します。

名前付きルート(Understandで定義)

Understandで定義した名前付きルートは、Understand内でのみ認識される名前です。[名前付きルートの編集]-[名前付きルートの追加]で、名前付きルートの名前とパスを設定します。

名前付きルート(OSの環境変数で定義)

OSの環境変数で定義した名前付きルートは、Understandに加えOSでも認識される名前です。そのため、undコマンド や他のアプリケーションとソースコードファイルへのパスを共有することができます。また、OSの環境変数側でパスを切り替えることができるため、ネットワーク上で共有しているudbファイルのパスは変更せず、複数ユーザーが各々の環境変数を切り替え、異なるパスのソースコードを参照するような使い方ができます。

設定は以下のように行います。

  1. OSの環境変数の名前へ”UND_NAMED_ROOT_”の接頭辞を付け、値へパスを設定します。
    例)
    名前:UND_NAMED_ROOT_PROJECT_HOME
    値:C:workproject
  2. Understandを起動し、前述の[ファイル ポータビリティ モード] で名前付きルートを選択します。
  3. [名前付きルートの編集] から環境変数がUnderstandに認識されていることを確認します。
    例)
    名前:PROJECT_HOME(※)
    パス:C:workproject
    ※Understandへ表示される名前は、環境変数の名前から”UND_NAMED_ROOT_”の接頭辞をとったものになります。

まとめ

ファイルの移動や共有をする際にパス変更の手間がかからないように、ファイル ポータビリティ モードは「相対パス」か「名前付きルート」を選択しておくことをお勧めします。
基本はファイル移動に強い「相対パス」を選択し、ファイル共有などの必要に応じて「名前付きルート」を選択するとよいでしょう。

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