undコマンドによるプロジェクトの設定情報の操作

undコマンドの大幅な改善により、様々な設定の出力や、GUI環境でしか実施できなかった操作をコマンドから実施できるようになりました。この機能拡張の行われているundコマンドの使い方やオプションについて、記事を数回に分けて紹介しようと思います。

第2回の記事では、undコマンドによる新規プロジェクト作成に引き続き、プロジェクトの設定情報を操作するコマンドをいくつか紹介します。

プロジェクトに登録しているソースファイルやディレクトリを削除

ソースファイルやディレクトリを削除するためには「removeコマンド」を使用します。
ファイル名を指定した削除やワイルドカードを使用した削除を実行できます。

例： und remove file1.cpp ../file2.cpp  -db myproject.udb 

プロジェクトの設定情報をエクスポート

プロジェクト設定情報をエクスポートするには「exportコマンド」を使用します。
出力できる情報には、プロジェクトの設定情報（登録されているソースファイルや選択しているオプションなど）、アーキテクチャの情報、依存関係の情報、マクロ/インクルードの情報があります。

例： und export output.xml -db myproject.udb 

プロジェクトの設定情報をインポート

プロジェクト設定情報をインポートするためには「importコマンド」を使用します。
入力するプロジェクト設定情報は、「exportコマンド」で出力したプロジェクトの設定情報やアーキテクチャの情報です。

例： und import output.xml -db myproject2.udb 

プロジェクトの設定を変更

プロジェクトの設定変更には「settingsコマンド」を使用します。
「settingsコマンド」については前回も紹介しているので、前回と別の設定を変更する方法を紹介します。

設定項目は以下の4つの文字列を連結させたオプションにて指定します。

• 1. 接頭辞”-“
  2. 設定ヘッダー名（Report, Metrics, C++, など）
  3. スペース・クォートを除外した設定名
  4. 設定値

「listコマンド」の出力結果から、指定可能なオプション名を取得し、「settingsコマンド」でそのオプション名を指定して設定を変更します。

今回はメトリクスに関する設定を変更するので、「-metric」を指定してオプション名を取得します。

例： und list -metric settings -db C:\myproject.udb

出力結果：

--------------------------Metric Settings--------------------------
Option                          Current Setting  Available Settings
  WriteColumnTitles              on              on/off
  ShowFunctionParameterTypes     off             on/off
  ShowDeclaredInFile             off             on/off
  FileNameDisplayMode            NoPath          NoPath/FullPath/RelativePath
  DeclaredInFileDisplayMode      N/A             NoPath/FullPath/RelativePath
  OutputFile                     C:\myproject.csv

Metrics (+ if selected):
     CountDeclMethodPrivate                  CountClassCoupled
     AvgLineCode                             CountLine
     MaxCyclomatic                           AvgEssential
     CountDeclClassVariable                  SumCyclomaticStrict
     AvgCyclomatic                           AltCountLineComment

…

——–

以下の2つの設定を変更します。

メトリクスのcsv出力ファイル名の変更

設定項目の4つの文字列を以下のように適用します。

• 1. 接頭辞”-“
  2. 設定ヘッダー名：Metric
  3. スペース・クォートを除外した設定名：OutputFile
  4. 設定値：任意のcsvファイル名を相対/絶対パスで記述（今回はC:\metrics.csvとします）

上記を組み合わせると、オプションは「-MetricOutputFile C:\metrics.csv」となります。

例： und settings -MetricOutputFile C:\metrics.csv -db myproject.udb

出力するメトリクスの選択

設定項目の4つの文字列を以下のように適用します。

• 1. 接頭辞”-“
  2. 設定ヘッダー名：Metric
  3. スペース・クォートを除外した設定名：Metrics
  4. 設定値：任意のメトリクスを選択（今回はCyclomaticを選択します）

上記を組み合わせると、オプションは「-MetricMetrics Cyclomatic」となります。

例： und settings -MetricMetrics Cyclomatic -db myproject.udb 

複数のメトリクスを指定する場合には、メトリクス名の間に半角スペースを入れると続けて指定できます。また、設定を追加する場合には「3. スペース・クォートを除外した設定名」の後ろにAddを加えます。

例： und settings -MetricMetricsAdd CountLine Essential -db myproject.udb 

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今回紹介したundコマンドもほんの一部です。
詳細は、以下のコマンドでご確認ください。

例： und help 

undコマンドのオプションの詳細は以下のコマンドで表示できます。

und help {undコマンドのオプション名}
例： und help export 

様々な機能強化の行なわれたundコマンドをぜひお試しください。