AIコーディングでPythonスクリプトを作成してみた

Understand

はじめに

AIによるコーディングが当たり前になりつつある昨今、簡単なスクリプトであればかなりの高精度で作成できるようになってきています。UnderstandのプラグインはPythonで作成することができ、コード量も少ないことから、AIとの相性も良いと考えられます。

そこで今回は、最近話題になっている最新のClaude Opus 4.6を使用し、関数仕様書を出力するPythonスクリプトを書かせてみました。関数仕様書の作成に関しては、こちらのブログでも紹介しています。

環境

今回はこちらの環境を用意しました。

  • Windows 11 Pro
  • GitHub Copilot(Claude Opus 4.6)
  • Understand 7.0 build 1220 ※「Understandフローティング with APIライセンス」が必要です

準備

AIコーディングの準備として以下のものを用意しました。

  • 要求仕様書
  • インストラクション
  • サンプルコード
  • Python API リファレンス

要求仕様書の作成

スクリプトを書かせるにあたって、要求仕様書をマークダウンで作成しました。仕様書には出力するファイル名や出力データの一覧、出力形式などの条件を記載し、Understand APIを使用することを明記しました。あまり深く考えずにざっと書きました。(所用時間は10分程度)

インストラクション

GitHub Copilotでは.github/copilot-instructions.mdというファイルを作成し、説明文を記載しておくとCopilotが必ず読み込みます。ここにUnderstandやPython APIに関する汎用的な情報を記載しておくことで、次回以降に再利用ができます。
今回はサンプル用に簡単なものを作成してみました。

copilot-instructions.md

今後AIコーディングをさせていくうえでこのファイルをブラッシュアップしていくと、より精度高くコーディングしてくれることが期待できそうです。

サンプルコード

Understandのインストールには様々なサンプルコードが同梱されています。以下のフォルダー内のスクリプトをAIに参考にさせることで精度を高めたいと思います。
今回はこれらをVSCodeのワークスペース内にコピーしました。(インストラクションにパスを書いてもいいと思います)

C:\Program Files\SciTools\plugins\

Python API リファレンス

APIリファレンスもUnderstandのインストール内にあります。こちらもVSCodeのワークスペース内にコピーしました。

C:\Program Files\SciTools\doc\manuals\python

コーディングの実行

仕様書に詳細があるので、プロンプトは簡単で済みました。

"添付した仕様書を読み、関数仕様書を作成するUnderstandのPythonスクリプトを完成させてください。"

結果

なんと一回でエラーを出さないスクリプトを作成してくれました。
Claude Opus4.6が作成したスクリプト

AIが作成した関数仕様書作成スクリプトでの出力結果

時間はかかりましたが(20分くらい)、AIは作成前にThinkingにてタスクの洗い出しをおこなっており、リファレンスの参照、サンプルスクリプトの読み込みなどを順序だてておこなっていました。

動作確認フェーズではスクリプトを実際に実行し、エラーがあった場合に修正をおこない、スクリプトエラーが出ない状態まで完成させてくれました。

一方で、「AI Overview」の情報の取得に手間取っているようでした。仕様書にはAI Overviewを出力するように簡単に書きましたが、これだけでは「AI Overview」がどの関数から取得できるかを予測できなかったようです。
AIはそれらしいコードを書きましたが、コードが間違っているため、該当データを出力することはできませんでした。

AIがスクリプトの動作確認後に出した懸念点

実はAI Overviewはアノテーション(Atnクラス)と同じデータで、Atn.Author = “AI Overview”のときのみAI Overview情報として処理しています。これはリファレンスにも記載がなかったため、判断ができなかったと考えられます。

仕様書の修正

仕様書に補足事項としてAI Overviewの取得方法を明記しました。結果、AI Overviewを正しく取得できるように修正してくれました。
修正した仕様書

1回の修正でUnderstandから正しくデータが取得できるようになりました。
後は希望に応じてフォーマットなど見せ方の部分を指示していけば、期待通りの関数仕様書になるのではと思います。

参考

同じ条件でGPT-4oで試してみました。Thinking機能がない分素早く作成してくれましたが、スクリプトにエラーがあり、手直しが必要な状態でした。
GPT-4oが作成したスクリプト

まとめ

思ったよりも正確なスクリプトを作成してくれました。Understand APIの記述方法などAIがあまり知らないであろうことをインストラクションや仕様書にインプットしておくことで精度の向上が見込めることがわかりました。

スクリプト作成をAIに任せることで、PythonやUnderstand APIのコーディングに自信がなくても、アイデアさえあればご自身で表現したいレポートを簡単に作成することができるようになります。当然ながら、スクリプトで作成されたレポートは再現性が確保されているため、コードに差分が無ければ全く同じレポートを出力します。CI環境をお持ちであればレポート作成を組み込むことで、ドキュメントの差分を正確に把握することも可能です。